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前回お伝えした「クラウドファンディング」には、大きく3つの種類があります。
寄附型、売買型、金融型の3類型となります。

実は・・上記の3類型によって「税務的な取り扱い」が異なりますので、「税務上の影響を考慮」したうえで、種類を選択する必要があります。

ただし、日本では、まだクラウドファンディングの歴史が浅く、国税庁にクラウドファンディングについて具体的に記載されたところはありません。
現状は、類型に応じた「実態判断」で解釈されているというのが現状のようです。


1. クラウドファンディングの種類

種類は、以下の3つとなります。


(1) 寄付型

資金の出し手に「リターン」を返戻しないタイプです。
被災地や途上国支援など、社会意義の高いプロジェクトに対して「寄付」をしたいという方が利用されるクラウドファンディングです(ジャストギビングなど)


(2) 売買型

資金の出し手に、「金銭以外のリターン」を行うタイプです。
例えば、「自社商品」などを返戻するのが一般的ですね。
おそらく、これが一番メジャーではないでしょうか(CAMPFIRE、MAKUAKE、READYFORなど)。
資金の受け手は、集めた資金で製品等を開発し、完成した時点で、資金の出し手に「製品やサービスなど」をリターンとして返戻します。


(3) 金融型(貸付型・ファンド型・株式型)

資金の出し手に「金銭」のリターンを行うタイプです。
貸付型、ファンド型、株式型の3種類があります。
AQUSH(貸付型)、ミュージックセキュリティーズ(ファンド型)などが有名です。

ただし、投資型は、貸金業者登録や、金融商品取引法の規制があるため、現在の日本では圧倒的に(2)の売買型が中心です。


2. 会計処理


(1) 寄附型

寄附型の場合、資金の出し手側は、税務上、「寄付金制度」の制約を受けます。
簡単に言うと、一定額までしか損金算入が認められないという制約ですね。
寄付の「受け手側」も受贈益として課税される場合があります。

また、資金受領側、資金提供側がそれぞれ個人か?法人かによって、寄付金ではなく、「贈与税」の対象になったりもしますので、非常に複雑です。

大きな考え方だけ、以下にまとめておきますね。

 

資金受領側 資金提供側 資金受領側 資金提供側
個人 個人 贈与税(※1) かからない
個人 法人(※2) 所得税(※3) 寄付金課税
法人(※2) 個人 受贈益課税 かからない
法人(※2) 法人 受贈益課税 寄付金課税

 

(※1)年間110万までの非課税限度額がありますが、超えた場合の「贈与税率」はかなり高いです。
(※2)公益法人等の場合は、収益事業に該当する部分のみ、税金がかかります。
(※3)一時所得となります。一時所得の計算上、50万円の特別控除があります。


(2) 購入型

購入型は、税務上は、「通常の売買」と同様に取り扱われます。
資金の受け手側は、資金受取時は、成果物未完成のため「前受金」で計上し、完成&商品を引き渡したした時点で「売上」に振り替えます。
(資金の出し手側は、前渡金⇒仕入等の処理となります)
なお、消費税に関しては、通常の売買同様、「課税取引」となる点に注意です。


(3) 投資型

貸付型は、「借入金・貸付金の処理」、一方、株式型・ファンド型は、「通常の新株発行同様の処理」になると思われます。
資金の受け手は、「資金授受時」は税金がかかりませんが、資金を運用して得られた利益については、当然税金がかかります(所得税・法人税)。
(資金の出し手側は、分配を受けたときに税金がかかります)。


3. まとめ

 

会計処理 リターン 消費税 返済
寄付型 寄付金・受贈益 なし 不課税 不要
売買型 売買(売上・前受・仕入・前払) モノ、サービスなど 課税 不要
金融型 貸付型 借入金・貸付金 利息 不課税 必要
株式型 資本金・投資科目 配当金 不課税 不要
ファンド型 資本金・投資科目 配当金 不課税 >不要

 

  • 売買型と称していても、「調達金額」と比べてリターンが著しく低い場合は、実質的には「寄付型」であるとみなされる場合もあるようです。
  • 投資の魅力(資金の出し手側)という点では、リターンがある売買型が有用ですね。
    また、経費性という観点でも、損金算入制限がある「寄付金」よりも、全額経費になる「売買型」の方に利がありますね。
  • 売買型で、結果的に成果が出ず、「リターン」を返せない場合は、返金&前受金を取り消すことになると思われます。
    もし、仮に返金する必要がない場合は、「課税対象」になると思われます(受贈益等)。
    ただ、返金しない場合は・・・そもそも寄付型なのでは?と指摘される可能性もありますよね?

 

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