P[¬rh0P[+sn0a‰0W0D0ÿY„0!qªlj0hˆÅ`’00u;mzz“•n0-Ng0h0‰0H0_0™Qw’0ÎS2“0

前々回、仮想通貨取引での、税法上の所得の計算方法をご説明しました。
 
また、前回は、仮想通貨で生じた所得「区分」と「損失」の取扱いについて触れました。
 
そこで、今回は、具体例をもとに、実際に「所得税」の計算を行ってみます。
 


 

1.給与所得者の場合

  • 年収500万円の会社員(年末調整済)
  • 給与のほか、ビットコイン(以下BTC)の運用を行っている。
  • BTCの取得価額の計算は、原則的な方法である「移動平均法」とする。
  • 基礎控除以外の「所得控除」はないものとする。
  • 仮想通貨取引は、事業的規模に該当しない。



 

(1)パターン1~確定申告が必要な場合~

 

①取引情報

BTCの購入、売却関係をまとめると、以下の通り

日付 BTC数量 取得価格 売却価格 移動平均単価
3/1 取得 1 1,000,000 1,000,000
4/1 取得 1 1,500,000 (※)1,250,000
5/1 売却 △1 2,000,000 1,250,000
6/1 取得 1 2,600,000 1,925,000

(※)(1,000,000円 + 1,500,000円) ÷ (1BTC + 1BTC) = 1,250,000円/1BTC
 

②所得税額の計算(総合課税)

計算式
給与所得(①) 3,460,000円 500万円 – (500万円 × 20% + 54万円)
雑所得(②) 750,000円 200万円(売却額) – (125万円/BTC × 1BTC)
所得合計(③) 4,210,000円 ① + ②
所得控除(④) 380,000円 基礎控除
課税所得(⑤) 3,830,000円 ③ – ④
所得税額 338,500円 ⑤ × 20% – 427,500円(所得税率)

復興特別所得税、住民税の計算は省略しています。
 

(POINT)

  • ビットコインで得た利益(=雑所得)が20万円越のため、確定申告の必要あり。
  • 仮想通貨の売却は雑所得であるが、「総合課税」のため給与所得等と合算を行い、「合算後の所得」に対して「累進課税」の税率が適用される。
  • 仮想通貨の所得は、「総合課税」となりますが、仮に仮想通貨で損失が生じた場合でも、他の総合課税の「給与所得等」と損益通算はできません。

 


 

(2)パターン2~確定申告不要の場合~

 

①取引情報

BTCの購入、売却関係をまとめると、以下の通り

日付 BTC数量 取得価格 売却価格 移動平均単価
3/1 取得 1 1,000,000 1,000,000
4/1 取得 1 1,500,000 (※)1,250,000
5/1 売却 △1 1,000,000 1,250,000
6/1 取得 1 2,600,000 1,925,000

(※)上記1.(1)と同様。
 

②所得税額の計算(総合課税)

雑所得 100万円(売却額) – (125万円/BTC × 1BTC) = △25万円
給与以外の雑所得(=ビットコインでの利益)が20万円以下になるので、確定申告の必要はありません。



 

2.個人事業主の場合

  • 個人事業主で、海外FX(雑・総合課税)とビットコインの運用のみを行っている。
  • 海外FX所得(雑所得・総合課税)は300万円とする。
  • 取得価額の計算は、例外的な方法である「総平均法」とする
        (原則的な方法は「移動平均法」ですが、上記1と対比して、ここでは「総平均法」の例題にしています)。
  • 基礎控除以外の「所得控除」はないものとする。
  • 仮想通貨取引・海外FX取引は、事業的規模に該当しない。



 

(1)パターン1~仮想通貨取引が利益の場合~

 

①取引情報

BTCの購入、売却関係をまとめると、以下の通り

日付 BTC数量 取得価格 売却価格 移動平均単価
3/1 取得 1 1,000,000 (※)1,700,000
4/1 取得 1 1,500,000 (※)1,700,000
5/1 売却 △1 2,000,000 (※)1,700,000
6/1 取得 1 2,600,000 (※)1,700,000

(※)(1,000,000円 + 1,500,000円 + 2,600,000円) ÷ (1BTC + 1BTC + 1BTC) = 1,700,000円/1BTC
 

②所得税額の計算(総合課税)

計算式
雑所得・海外FX<(①) 3,000,000円
雑所得・仮想通貨(②) 300,000円 200万円(売却額) – (170万円/BTC × 1BTC)
所得合計(③) 3,300,000円 ① + ②
所得控除(④) 380,000円 基礎控除
課税所得(⑤) 2,920,000円 ③ – ④
所得税額 194,500円 ⑤ × 10% – 97,500円(所得税率)

復興特別所得税、住民税の計算は省略しています。



 

(2)パターン2~仮想通貨取引が損失の場合~

 

①取引情報

日付 BTC数量 取得価格 売却価格 移動平均単価
3/1 取得 1 1,000,000 (※)1,700,000
4/1 取得 1 1,500,000 (※)1,700,000
5/1 売却 △1 1,000,000 (※)1,700,000
6/1 取得 1 2,600,000 (※)1,700,000

(※)上記2.(1)と同様。
 

②所得税額の計算(総合課税)

計算式
雑所得・FX(①) 3,000,000円
雑所得・仮想通貨(②) △700,000円 100万円(売却額) – 170万円
所得合計(③) 2,300,000円 ① + ②
所得控除(④) 380,000円 基礎控除
課税所得(⑤) 1,920,000円 ③ – ④
所得税額 96,000円 ⑤ × 5%(所得税率)

 

(POINT)

  • 仮想通貨の売却は、雑所得、かつ「総合課税」のため、他の「総合課税」の雑所得と合算した所得に対して「累進課税」の税率が適用される。
  • 仮想通貨の損失は、総合課税の雑所得(海外FX)とは内部通算できる。
  • 今回の事例は、海外FX(総合課税の雑所得)ですので、内部通算できますが、国内FXの場合は、申告分離課税ですので、仮想通貨の所得(総合課税)と内部通算はできません。

 


 

3.参照URL

(ビットコインを使用することにより利益が生じた場合)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1524.htm
 

<< 前の記事「個人事業主・フリーランスの「住宅ローン限度額」の目安は?」次の記事「仮想通貨で生じた所得の「区分」と「損失」の取扱い」 >>